紅鏡

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混沌満ちる世界で 逆風身に受けて飛ぶ 荒野に一条の光を探して 明けない夜の再来 争う者の末路は 滅びの静寂に続くと知ってる 光隠すように岩の戸は閉じる やがて闇に飲まれ初めて気付いた 玉ノ緒よ絶えるまでは天つ空を駆け巡れ 結ばれぬ恋としても 紅鏡に惹かれていた 夢がまし玉響の時としても この身を燃やして 出会いが定めとすれば 別離もまた運命か 見詰める君の瞳に星霜が巡る 翼は大地に堕ちて 呪縛の紋が蝕み 僕等は残酷な世界に抗う 紅鏡よ再び眩い光を 永き夜の果てに暁紅を信じて 言ノ葉が想い宿す詩に成りて天を衝く 嵐に散る花のように 儚くて強き人よ 夢がまし玉響の時としても 命を燃やして 紅鏡よ再び…… 玉ノ緒よ絶えるまでは天ノ原を行き渡れ 結ばれぬ恋としても 紅鏡を愛していた 夢がまし玉響の恋としても この身を燃やして 世界へ……
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