第二章 狩人、その使命

45/46
前へ
/251ページ
次へ
 カナンは冷静に自らの評価を受け入れていた。 「それじゃあ、さようならね」 「うん、みんなお疲れ様。しっかり朝は起きてね。早寝早起きは健康の秘訣だよ」 「はいはい、お疲れ様でした」 お疲れ様、というのもまた、彼女なりの工夫だった。 緊張感も程よく、適度な精神の弛緩を促すには、この狩りをより一般的な行動、 学校に通ったり、バイト先に務めるような感覚にするべきだという考えだろう。 ただ新入りの二人にとっては、若干の混乱の種かもしれないが。 「お、お疲れ様でした」 「お疲れ様です」 「うん、じゃあ。みんな良い目覚めを」 「バイバイー」 アオタの声を最後に、彼女たちの意識はふつりと途切れた。
/251ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加