追煙

3/3
140人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
席に座り、マスターが灰皿を持たずに階段を上がって来るのが見えた。 こちらが何も言わなくてもマスターは 「“いつもの”ね?」 と聞いてくれるが、今日は思い切って違うものを頼んでみよう。 私は、変わったんだ。 思い切って、可愛いラテ系でも頼んでみようか。 メニューにあるかどうかもわかんないし、あったとしてもあのマスターがラテアート作れるとは思わないけど。 そう考えながら、私はメニュー表を広げた。 違う席、違うメニュー、そして変わろうとする自分に少しだけワクワクしながら。 完
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!