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わかる?心の拠り所を失った僕が、今でもどれだけ苦しんでいるか。
そして、その心の拠り所だった相手が、僕を追い抜いて社内で活躍している状況を楽しめると思う?」
私は怖くなってなにも言えなくなる。
私の電話越しの呼吸が震えているのが伝わったのか、彼が急に口調を変えて、おどけた。
「なんてね。冗談だよ。からかっただけ」
そう言って笑うと、「それじゃ。もう電話かけてこないでね」と、一方的に電話を切られた。
スマホを持つ手をだらんと下げたまま固まった私は、この得体の知れない恐怖をこの先ずっと抱えていかなければならないことを、ようやく悟った。
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