1.最悪すぎる出会い

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1.最悪すぎる出会い

第1話 最悪すぎる男    『シェアハウス・ハピネス』  大学卒業後、しばらく就職浪人していた私は職を探しながら街を歩いていた。そんな時、目に留まったのは小さな洋食店。  ここでこんな美味しい料理に出会うなんて――  しばらくそのお店に通っていた私は想いを募らせた。美味しい料理を作ってくれる人と一緒になりたい―  そんな夢を持ちながら家に引きこもってしまっていた。私を見かねた親が突き付けてきたのは、“自立”の二文字。資金を出してくれたものの、家を出ることになってしまう。  アラサーに足を踏み入れだした私が、知らない人たちと同居することになるなんてこの時は思わなかった  シェアハウス――  まさに私にとっては夢のような住まいに見えた。交通の便も悪くない、6階程度の高さのマンション造りで明るめの外壁。今日からここが、私の家なんだ! 優しい人に出会って、幸せになりたい。  指定された自分の部屋に向かう私の足取りは軽やかだ。靴をボックスにしまって、目的地に向かおうとする私の視界に、数人の女性に囲まれた男性の姿があった。  え……なに、あれ? 「はいはい、順番に。俺の作ったご飯食べたい女の子は名前と年齢教えてね」     
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