4-② 振り込め詐欺犯を捕まえろ!

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 その声音があんまりしょぼくれていたので、大瀬良さんは、かわいそうに思えたらしい。 「分かりました。じゃ、振り込みましょうかねえ。でも、わたしはあんまり振込とか、よう分からんですから、銀行員の方に聞いてみます」 「ああ! そ、それは……それはやめたほうがいいですよ」 「え、どうして?」 「窓口だと手数料が高くかかります。それよりもATMでやったほうがいいです。アタシがやり方を電話でお教えしますから!」 「はあ……分かりました」  大瀬良さんは、なんとなく奇妙に思いつつもうなずいた。  そして電話を切ると、タンス預金の五十万円を手に取ったのだ。  そしてお店を閉じると、バスで神山銀行光瀬町支店へと向かい―― 「そこでばったりと、加奈ちゃんに出会ってねぇ」 「え? 加奈?」  話を聞いていて、吟子は怪訝顔を作る。  いきなり友達の名前が出てきたので、びっくりしたのだ。 「や、吟子ちゃん」  そこで、ひょっこり。  光瀬町支店の中から加奈が出てきた。 「加奈。あんた、なにやってんの!?」     
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