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大統領はまず敵対している東側某国に乗り込んだ。そして開口一番こう言った。
「未来の話をしよう!」
身構える某国高官を前に続ける。
「君達が占拠している南の島ね。あれは国際管理にするよ」
「我らにも拒否権はある。勝手な事は言わせない」
「未来を見よう。島にレンタル核を配置する」
「なんだレンタル核というのは?」
「報復用の核ミサイルを島にまとめてしまうんだ。東側の国へ核が使われた時はあの島から報復ミサイルを発射する。無論、最初に射ったのが我が国であってもだ。争い合う国がどこであっても平等に報復するようにしよう」
「なんと」
「この体制は東側地域から核が無くなるまで続く。だから君達はこの地域のリーダーとして核兵器を廃絶するよう努力するんだ」
提案に躊躇する某国高官の耳元で大統領は囁く。
「核が無くなった後は島の利用権が君達に戻る。島には宇宙エレベーターが建設され、その利権で君の子孫は随分潤っているらしいよ」
それを聞いた高官は話に乗っかる事を決めた。そして最後の懸念を口にする。
「我々が恐れているのは貿易で潤っている隣国です。彼らは平和主義を建前としているが、核物質を大量に蓄えている。技術もある。あれを兵器に作り替え始めたら、我が国はおしまいです」
大統領はすべて俺に任せとけとジェエスチャーしてその隣国に向かった。
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