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ある日のこと、私は自分の人形を買ってくれたお客さんの元へ、人形を発送する準備をしていた。真っ白なふわふわの髪に、胸に埋められた透明な結晶、身に纏う服は銀糸の刺繍が入ったチュチュ。足に履いているのは白の刺繍とレース、それにリボンががあしらわれたトゥシューズだ。その人形をしっかりと梱包材で包み、クッションを入れた箱の中に収める。
またひとり、桜の靴を履いた人形がオーナーの元へ旅立つ。
何度もこう言う事を繰り返して、私と桜は初めて靴の作り方の話をした時から、日進月歩しているのだなと、なんだか嬉しくなった。
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