サクラサク

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サクラサク

-桜の舞う春-  私は1つ進級をして、五年生になった。  小学校の五年生と言えば高学年に当たる。 私は、可愛い下級生たちのお姉さんになる。 かっこよく下級生に手を差し伸べる自分の姿を想像すると、なんだか笑顔になれた。知らず知らずの内に、期待で胸が膨らんでいくのがわかる。  ドアの前に新しく張り出された席順の表を見ると私はどうやら、廊下側から数えて4列目。後ろから数えて3列目の席の様だった。カラカラとドアを開けて教室に入る。  自分の席を探していると、その男の子は丁度私の席から縦に一列を挟んで、後ろの窓際の席に座っていた。
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