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ここで更に調子に乗ったゆうきくんは、私の二つ結びにしている髪をぐいっと引っ張った。
「きゃあ!」
急に引っ張られて体勢を崩した私は悲鳴を上げた。
さつきちゃんが握り締めた拳を持ち上げようとした時だった。
「それ、つまんないから止めてくれない……?」
振り向くと、並川くんが読んでいた本から目線を上げてこちらを見ていた。
「まじでそういうのつまんないから。うるさい。本を読むのにじゃま」
それだけ言うと、並川くんはまた顔の前の本に目を落として読み始めた。
「え?」
「あ?」
「うん。」
面白おかしく騒ぎたいだけだった3人組は興が削がれたのか、間抜けな声を出した後ボールを持って外に遊びに行ってしまった。
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