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「あんたの家だよ、わかんねえ」
「私のですか?」
「あたりめえだろ。
送っていくのにあんたの家がわかんねえから
あんたが先に歩けよ」
なるほど、そうか。
急いで香織が先にあるき出した。
少し離れて
彼が香織の後ろをついてくる。
背中の方向が 気になって仕方ない。
「あの」
「ん?」
「送ってくれなくても…」
大丈夫なんて言えなかった。
怖い。
くちごたえなんかした日にゃぁ私まで
さっきの人たちみたいに
ギッタンギッタンにされて海にでも
おとされかねない。
「いいえ。何でも……」
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