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歩いて
少ししてから振り返る。
げっ、目が合った。
ひいぃ、こわっ。
道行く人にガンを飛ばし過ぎてますから。
しかし、並んで歩かれないだけましってもんね。
でも、どうして
あんなに離れてんだろ。
これじゃあ、送ってもらってる風に
世間には見えないでしょうね。きっと。
香織は、首をかしげた。
まさか!
まさかだよね。
急に香織が立ち止まっても
彼が近づいてくる事はなかった。
また、歩き出す香織と
適度な距離を保ってついてくる彼。
その距離は、離れ過ぎているから
まるで他人みたいだ。
あの人もしかして
あんなぶっとんだ知り合いがいると
近所の人に知られると
わたしが嫌だろうって思って
わざと
凄く後ろ歩いてるの?
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