2話【実はね・・】

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「あらそうだったかしら。でもいいのよ。佳輝君が来てるのだから今日はおばあちゃんがやるわ。」 ヒカリはムスっとした表情で八子に近付き手を握ってこう言った。 「ハッチャンはいつもお料理作ってくれるし家事もしてくれる。私はハッチャンに頼りっぱなしだよ。私が落ち込んでた時もずっと側に居て励ましてくれた。嬉しかった。ずっと一緒に過ごしたい。でもハッチャンの手、こんなにカサカサで切り傷がいっぱいある。だから私も恩返しがしたいの!ね。今日は私がやるの!」 ヒカリは任せてと言うような眼差しで八子を見つめる。 「・・ふふふ。バレてたのね。わかったわ!今日はおばちゃん休ませてもらうわね!」 そういって八子は立ち上がりダイニングルームを出た。 「ヨシ君一緒に手伝ってくれる?」 「うん!」 佳輝は笑顔で応えた。 ーー 八子は就寝する際は自分の家に戻っている。 時刻は22:00になろうとしていた。 「佳輝君は今夜はお泊まりかい?」 八子が疑問をぶつける。 「あっ・・い、いえもう帰ります!」 時間を忘れてヒカリと遊んでしまっていた。 「ヨシ君今日は泊まっていって!」 ヒカリが強く懇願する。 (ひぇぇえ・・ひ、ヒカリちゃん、、それどどどどどういう事・・っ!!) 佳輝は予想外の発言に戸惑いと恥ずかしさと高揚感で頭がパンク寸前だった。     
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