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時刻は25:00。
終電はとっくに終わっていたが冬馬の店がある商店街が駅に近い事もあり、2人は線路を歩いていた。
2駅分だがローカル線というのもあり子供の歩幅で約40分かかった。
「はぁはぁ。やっと、着いた。。」
佳輝は日頃読書漬けなのであまり運動していない為か、手を膝につきかなり息を切らして呟いた。
逆にヒカリは活発で学校の休み時間でも球技で遊ぶ程運動神経は言い方。なので息は切らしているが立ったまま目線はお店の方を見ていた。
「ヨシ君あと少しだよ!頑張ろ!」
ヒカリから励ましのエールを貰った。そして佳輝はこう思った。
(これ以上僕の鼓動を早めないでヒカリちゃん!)
と。
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商店街の中は人っこ一人居ない、突き抜ける風の音がこれから悪いことを行う二人に異様な不気味さを与えた。
冬馬の店は駅から徒歩3分の位置にある。商店街の中でも入り口付近だ。
「ふぅ・・ここ?古くて汚くて、なんだか今にも壊れそうな佇まいだね。・・あはは。」
まだ少し息が上がっているが落ち着かせて佳輝は言った。
続けて、
「・・でも、なんだか不思議感じがするね。」
「・・うん。」
佳輝の言葉にヒカリは相槌をうった。
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