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4話前篇【罠】中篇【真相】後篇【国立博物館】
冬馬は急いで一階へ降りようとした、が
(もしかしたら本当に強盗だったら・・?凶器を持ってるかも知れない!)
そう脳裏をよぎり、戦える武器がないか辺りを見渡す。
(これしかないか・・。)
生活もギリギリの冬馬には物を買うお金もない 。和室に少なからず置いてある商品の中でもまともな武器の模造刀を手にとり一階へ向かう。
[ドタドタドタ!]
焦るあまりおぼつかない足取りで大きな音を立てながらかけ降りた。
階段を降りて直ぐ横に倉庫部屋の扉はある。
「はぁっはぁっ!」
冬馬は息もつかさず扉を勢いよく開けようとするが厳重に鍵をしていたことに気付く。
[ガシャンっ!]
「あ・・鍵・・鍵・・。」
鍵は店舗スペースカウンターの下にある。
店舗スペースに続く廊下を走り鍵を手に入れる。
「・・カリちゃん!!・・かないで!!」
「・・っ!」
倉庫部屋から涙混じりの声が聞こえた。部屋の方を振り向き急いで向かう。
部屋の鍵をあけ今度こそ勢いよく扉を開けた。
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