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ざわめきの中で
3組だ!!
えーっと担任の先生ってどんな人?
「え?」
思わず目を擦って見直してしまった。
ー自在 和巳ー
って書いてある。
自在 和巳って・・・
えーっと私は近くにいるはずの秀一お兄ちゃんをキョロキョロと探す。
心配気に私の所へ来ようとする秀一お兄ちゃんの見つけてホッとすると同時に
「瑞穂~」
と違う方向から呼ばれて、
名前を呼ばれた方を振り向くと
幼稚園から一緒だった鷺見 智美が、
走ってこちらへやって来たのが見えた。
私もなんとなく嬉しくなって手を振った。
「智美!、おはよう」
彼女は私の前に着くと必死で上がった息を整えて話し出す。
「はぁ、はぁ・・・クラス一緒だったね!」
「うん!」
息が落ち着いたと言うのに智美は私の両腕を持ってジャンプを始めた。
だから私も同じようにジャンプをした。
でも、本当はジャンプをしている場合じゃ無いと思っていた。
2人でお互いの腕を持って軽快にジャンプをしていると回っている事に気がつき、
ふと目線を智美の後ろへやると優しい眼差しの金剛秀一お兄ちゃんと目が合う。
そこで私は動けなくなった。
突然動きの止まった私を不思議そうに見て智美はゆっくりと動きを止めて、
さらに私の目線の先を確かめて焦った顔をした。
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