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「何?!あのイケメン外人!!流石瑞穂!あざとい!!。」
あざといって!!
「ひど!」
智美は私の抗議の言葉なんて届くこともなく興味は秀一お兄ちゃんに移っていた。
確かに秀一お兄ちゃんは見ため
金髪にグリーンの瞳をしているから外人にしか見えない。
「ね、生徒にしては年取ってるよね。」
「う、うん」
「英会話の先生?!きっとそうだ!!
わー高校の英語楽しくなりそうだね。」
うーん。違うって言えなくなっちゃった。
ちらりと秀一お兄ちゃんに目をやると。
思い切り笑いを堪えているのが見える。
私の不幸を楽しんでる?
「瑞穂ちゃん同じ高校のだったのね。
智美ったらどこ受けたか聞けなかったってずーっと落ち込んでたのよ。」
秀一お兄ちゃんをじっと見るとハッと我に返った秀一お兄ちゃんが慌てて来るのが見えた。
智美のお母さんは周りを気にすることなく涙ぐみながら話し続ける。
私のお母さんが亡くなって寂しかったこと、
親戚の家へ私が預けられている事を心配している事。
でも、その心配は他人事の心配でしかなく何も出来ない事を謝ってくれていた。
でも、それは智美のお母さんが悪いわけじゃ無い。
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