ざわめきの中で

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チラチラと秀一お兄ちゃんに目をやりながら智美のお母さんの話を聞いていた事に気がついた智美は 私の視線を再び辿り私に耳打ちしてきた。 「瑞穂、英会話の先生がこっちへ来た!」 智美はちょっぴり恥ずかしげに視線を送る。 秀一お兄ちゃんは私の後ろに立つと 「初めまして。瑞穂の保護者の金剛 秀一と言います。」 そう言うと、いつもと変わらずスマートな所作で挨拶をして 「瑞穂お友達を紹介してくれるかな?」 と話す。 「あ、そうだね。 彼女は私の家の近所にいた幼馴染みの鷺見 智美と智美のお母さん。 智美、智美のお母さん。こちらは今私がお世話になっている遠い親戚の 金剛 秀一さん。」 智美は何か言いたげにじっと秀一お兄ちゃんを見つめている。 確かにそうなるよね。 「智美、一見金髪グリーンの瞳で、外人に見えてもお兄ちゃんはハーフで、 日本人なの。」 「へえ~」 智美と智美のお母さんと2人でほぼ同時にうなづいた。 ついでに私の大叔母の孫だと説明も加えてみた。 そう聞かされていた事を付け足しただけで、 詳しい事はそれ以上の説明は私も知らなかった。 秀一お兄ちゃんはいつもと同じ優しい微笑みで私を見ると直ぐに智美達に目をやり 「本来、私の祖母の泉が引き取るつもりでしたが、     
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