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「ね、所で担任の先生の名前があったけど見た?!」
「うん見た。」
智美は期待に溢れた笑顔で話を続ける。
でも、私はどう頑張っても苦笑いにしかならなかった。
「自在 和巳先生ってどんな先生だろう。」
自在 和巳・・・
和巳お兄ちゃんはお仕事の関係上秀一お兄ちゃんと近くにいなくちゃいけないらしい。
だから、和巳お兄ちゃんは秀一お兄ちゃんの家に下宿をしていた。
でも、1ヶ月前に突然近所に引っ越して行った。
歩いてでも行ける所だけど。
2人ともパイロットと教師の職業を持っているのに何故か別に仕事があるらしい。
それが何なのか誰も教えてはくれない。
別にそれ程興味があるわけじゃ無いから良いんだけどね。
でも今回私の通う高校に赴任する事になって引っ越しを余儀なくされた事に今日気がついた。
だから、何だか落ち込んでしまう。
突然頭の中に声が響く
『瑞穂!!そろそろ教室に来い!!』
え?
今の!!
辺りをキョロキョロと見回した。
突然の私の行動に
「瑞穂?」
智美が不思議そうに話しかける。
「あ、何でも・・」
私が焦って話そうとすると秀一お兄ちゃんが優しく笑顔で
「2人ともそろそろ教室へ行こうか。
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