夜の小学校

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校内に入ったとたん、Aくんの力がぐんと増したからだ。でもまだ本人は何も気づいてない。問題はタイミングだ。 ぜったいにそこを間違えてはいけない。彼を怒らせてはいけない。 「うん、ヤバいのはとっくに分かってる。………でもこうなったら付き合うしかないよ。Aくんの記憶探しに」 どんどん廊下を突き進むAくんの背中を追いかけた。 「亘、怖かったらあんたは帰っていい」 「………んだよ、それっ」 亘はチラッと外を振り向いたものの、「待てー」結局、私たちを追いかけてきた。 「お前をほっとけるかよ!………おいっ!」 後ろで亘が叫んでいるけど、とにかくいまはAくんに集中だ。 「ねえAくん!?どこ向かう気?教室?覚えてる?」 Aくんの足が速い。彼はふつうに歩いてるのに、私が小走りになっても追い付けない。でもここで見失うのはまずい。 こうなったら今日じゅうに決着を着けなければ。
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