真実

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真実

                        ここの不動産屋で契約した旦那さんは 駅近くの店舗を希望していたが、予算にあわないと駅からは少し離れ場所を契約した。契約に関しては正式なもので間違いはないのだが、契約した2日後に美紀さんの弟があらわれて、契約をし直した。その時には偽造した身分証明や委任状が使われた結果、騙しとられたようだ。                 話をした時の真紀さんの様子は ただ事ではない様子だった。身体が小刻みに震えて、何も言わなくなった真紀さんを心配して、そっと肩に手を置いた。                                            「母ちゃんが、よう家の外見て脅えてる時期があってんけど------。」                                      「ストーカーされてたんとちがうか。」                            「------------------。」                                      「一度家行って、美紀さんに話聞かなあかんな。」                        不動産屋の社長のオジサンは 龍平が気にいったのか、いつでも協力すとウインクして、ビルに入っていった。                                         「普段はヤクザみたいな商売してるやつらが、きもいんじゃ!!帰って寝るわ。」                                 「------もどるか。」                                      
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