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「------わからんわ。今は母ちゃんが幸せやったらいいと思うし--。」 「真紀ちゃんは良い子やな。安心してゆっくり休んどきや、お休み。」 「----お休み。」 ソファーベッドに横になった真紀さんは 頭まで毛布をかぶると、そのまま動かなくなった。部屋の扉を閉めた俺は 探偵事務所のソファーで座りながらスマホをいじってた龍平の所に行くと、 「あいつ家に帰したほうがよかったんちゃう?」 「------いや、あんな話聞いたあとやから心配や。」 「心配なんわかるけど、あいつおったら仕事はかどらんやんか------。」 鬱陶しそうに俺を睨んできた龍平は 立ち上がる
と、探偵事務所を出て行った。面倒な怨恨のもつれを感じる今回の依頼は 龍平にとって一番嫌な依頼なので、少し苛立ちを感じていたのだろう。ソファーで一人ぼんやりしながら過ごしていると、窓の外にはいつの間にか、明るい日差しが差し込んできた。
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