3章 ふたり

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 達生を使っていやらしい妄想を膨らませようとするのだが、大人の雄が持つ生々しさを感じられない清潔な色合いに頭が冷静になってゆく。  冷静になると変な悪戯をしている自分に罪悪感さえ芽生えてくる。 「……なにしてんだか」  子供相手にムラムラきていた自分に呆れ、独り言。 「………なぁに?」  達生は無邪気にも自分が何されていたのか解らないで首をかしげている。しどけない仕草に「なんでもねぇよ」と返して再び身体を拭くのに専念した。
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