1人が本棚に入れています
本棚に追加
ネオン街を歩く女性。
清楚な出で立ちで、手には傘を持っていた。
ちなみに今日は晴天で、夜も降る予定がなかった。
女の後ろには、男が。
見つからないように、物陰に隠れながら付いて行っていた。
数時間前、男は占いの店に足を踏み入れていた。
あまりにも平凡な生活で楽しみがない。
女にはモテず、毎日仕事終わりに酒を飲み歩くのが日課。
何かこう、劇的なことが起きないかと思い、そのような展開になるためのヒントを貰おうと思ったのだった。
「傘を持っている女性を見つけてください」
占い師は水晶を眺めながら言った。
「雨が降る予定がないのに。そんな女性いるかな」
「滅多にいない人だからこそ、あなたの運勢を変える力があるんです」
最初のコメントを投稿しよう!