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資産家の夫婦があった。
夫は会社を創業したが、今は社長の座を降りて相談役として働いている。
妻も自分で会社を持ち、引退するまでは忙しく働いた。
お互いに自由な時間を持てるようになり、のんびりとした生活をしていた。
忙しかったせいとまた子供が出来にくかったため、二人の間には子供はおらず。
もっと年を取れば、身体が動かなくなり他人の手を借りなければならない。
そのためのお金は十分にあるが、二人はそれ以上に年々寂しさというものを感じていた。
夫は妻に提案した。
「養子をとってみないか?」
「私もそのことを考えていたんです。でも、こんな私たちみたいな年寄りの所に、来てくれる子なんているんでしょうか?」
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