1人が本棚に入れています
本棚に追加
どうやらbarのようだった。
これなら隣の席に座って話し掛けるチャンスがあるかもしれない。
もしかしたら、そのまま意気投合して、お付き合い出来るのでは。
まさに劇的な展開。
と、男の頭の中は想像で突き進みながら、女性の後を追うように店に入った。
すると、店内は異様な空気。
普通のbarとは明らかに違う。
男は入った瞬間にしまったと思ったが、もう遅かった。
「この人がずっと付けて来てたの」
女性は指差して言った。
「いえ、僕はそんなつもりは」
男は弁解したが、すぐに強面で黒スーツ姿の面々に囲まれた。
「わしの女に付きまとってるのか」
奥のソファに腰掛けているスーツ姿の人物の声は、異様に低かった。
最初のコメントを投稿しよう!