新手の儲け方

3/7
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/217ページ
「少し大きい子ならいいだろう。それに年寄りといっても、成人するくらいまでは見届けることが出来るはずだ。わしも君も、幸いまだ大きな病気なんかにも罹っていないし」 「もしうちに来てくれたら、どんなに幸せでしょう。一度は諦めた子供のいる生活を叶えることが出来るんですから」 「お互い、もっと元気になるだろうな」 夫婦はさっそく児童相談所に養子を取る話をしに行った。 職員は言った。 「ここにいる子たちとぜひ話をしてから、お決めになって下さい」 部屋の中にいるすべての子を見た後、夫は言った。 「本当に、いいんでしょうか?」 「何がです?」 「選ぶっていうのが。子供というのは、本来選ぶことは出来ないわけだし」
/217ページ

最初のコメントを投稿しよう!