エンブレーマ・ダスカロス～同盟編～

第5次戦争

　異界、ルーペタウン某所。
　今日もまた、砂嵐が舞う。ルーペタウンでは、昔からストームと軍が真正面に対立をしていて、各々の拠点が、向かうように建っていた。その間はおよそ30㎞。異界人でも、全力疾走で片道30分ほどかかる。
　ルーペタウンの、軍やストームがある場所は、古き時代の戦いで荒廃しており、周りは草木一つ生えない荒地と化している。
　つぎはぎだらけの木造集合住宅のストーム、石造りで古城の軍。彼らたちの最後の戦いが今、始まろうとしている。
　ストームの門塀の外には、前線隊が、囲むように陣をなしていた。彼らの制服は真っ白。隊長クラスは、足元までの長い白衣を纏い、他は白のYシャツ、もしくはブラウスの着用を義務づけられている。彼らは白線。囲む人により、白線を作り、その先に進ませない信念を持った、制服だ。