第一章

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なんだ? 見回りの明かりではない。 私は下に降り、山崎のもとに向かった。 「暇か?」 「暇やで?なんや」 「ちょっと付き合え」 私は山崎と一緒に走り出した。 無断で動いている為、あまり面倒なことにならないことだけを祈った。 明かりのある付近に着き、私たちは息を潜めた。 何処の奴らだ…… 私は建物の陰から少し顔を覗かせた。 「本当にこれで新撰組の忍が釣れるのかよ」 「知るか。だけどよ、吉田さんの言うことだぜ?」 吉田? そして、狙ってるのは私か。 「山崎、屯所に戻って縄取ってこい。あと、副長に連絡を」 「一人で大丈夫なんか?」 「この人数なら余裕だ」 山崎が去ったのを感じ、私は飛び出した。 「お探しなのは私か?」 提灯の明かりがこっちに向けられた。 私はクナイを構えた。 「露出の激しい女だな」 「下衆が。何処見てる」 私は首を掻っ切った。 そして、手裏剣を投げ、明かりを消した。 「何も見えねぇ!!」 「ぎゃあっっ!!」 「落ち着け!背中合わせに__」 もう遅い。 一番何でも話しそうなやつを一人残して全てを殺した。
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