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身動きのできないまま、だが龍の言うように抗えない欲情の印が恨めしい。
こんなことをされれば誰でもこうなる――生理的なものだと言ってやりたかったが、言葉さえ上手く出てはこない。下着の上からフクロも竿も全部を揉みしだくように撫で回されて、どんどん硬くなる自らの変化を呪いたくなった。
「こんなの客の女が知ったらショックだろうな? まあ、薄々感付いてる子もいるかも知れねえがな。お前が男の客を相手にしてる時、恨めしそうにお前らのテーブルを見てる子もいるもんな?」
「……ンなの、知らね……ッ、男だろうが女だろうが……お客はお客だし……」
「お前のやってることは”接客”の線を越えてる」
「……ッ、はぁ!?」
「気を付けろよ? 野郎とホテルに入るところを付けられてねえとも限らねえぞ。ヘンな噂でも立てられたりしたら、お前のホスト人生は終わりだぜ?」
「――――! そ……んなん、てめえにゃ関係ねえ……だろッ」
何だか酷く痛いところを突かれたようで、一気に全身から力が抜け落ちる。相反して加速するのは不本意な欲情ばかりだ。
「も……いい。好きにすりゃいいだろ……! けど、てめえだってヒトのこと言えっかよ! ンなっ、ビンビンにおっ勃てやがって……!」
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