訪問者

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 神社の軒下。  私はここで、雨風をしのいでいる。  飼い主が付けてくれたプリンという名前を、今でも名乗っている。  私が捨てられたのは、夜が六十回訪れた位前の事だった。  住み慣れた街から遠く離れたこの地に、飼い主と共に大きな水たまりで遊んでいた。  でも、気が付くと飼い主達はいなかった。  必死に探した。  でも、見付からなかった。  最近知ったけど、この水たまりから流れてくるのは、潮の匂いとかいうものらしい。  その匂いのせいで、飼い主の匂いを見失ってしまったせいもある。
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