秘密

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 それからもオンは、私に食事を届けてくれた。 「プリンは、何が好きなの?飼い猫だったから、やっぱりキャットフードとか?」  そんなものを知っているという事は、オンもきっと、かつては飼い猫だったのだろう。 「私は、やっぱりお魚が好きよ」  私がそう言うと、翌日からもお魚やお刺身をくわえてきては、共に分け合った。 「一体、どこから調達してきてるの」  私は、何度も聞いたけど、オンは何も答えることなく、ただ笑っているのだった。
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