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ラサ:そうなんでっか、ほなまた蔵を探して見ますわ。
・そこへセーラー服を着たセミロングで青みがかった黒髪ストレートに、フレームレスの眼鏡をかけた女子高生が息せき切らせて走り込んでくる。
マナミ:はぁ、はぁ‥‥ごめんなさい、遅くなって。
ラサ:ほんま敵わんで、俺らは二人セットのパイロットなんやで。
心の声ラサ:コイツが東京に引っ越してから、お隣さんで幼馴染のマナミ。
なんや知らんけど、小学校から高校まで、ずっと同じクラス。
そんで、ギガラーサーのオペレーター兼火器管制パイロット。
コイツがおったら、破壊メカなんぞ、楽勝で撃ち落とせたんやで。
マナミ:ところで、この人だれ?
・アイリスを指差すマナミ。
アイリス:あら、マナミ様ではありませんか、お久しゅうございます。わたくしです、アイリスですわ。
マナミ:アイリス‥‥? ってきゃあぁ、幽霊じゃないの!
・ラサの背中に隠れるようにして左腕にしがみついたまま覗き見るマナミ。
アイリス:まあ、怖いですわ。幽霊だなんて、どこにいるのかしら‥‥?
・アイリスが、恐恐と周囲を見回しながらラサに寄り添ってくる。
マナミ:何この人、自分が幽霊だって自覚ないわけ!?
ラサ:無いみたいやな。蔵でみつけた刀の守護霊らしいで。普通に触れるし、何も怖い事あらへんで。
マナミ:ほんとに‥‥?
・握手しようと手を伸ばしてきたアイリス。
マナミの手が空を切る。
マナミ:触れないじゃない! 嘘つき!
アイリス:あら、これは一体どうした事でしょうか?
ラサ:嘘ちゃうわ、ボケ! ほら、触れるやろ。
・ラサが、空いている右手でアイリスと握手する。
ぽっと頬を染めるアイリス。
エフィ:これは興味深いわね、おそらくラサ君が刀の主だからよ‥‥ほら、私も。
・アイリスの背後から手を横薙ぎにするエフィ。
何の障害物も無いかのように通り抜ける。
・暗転
・日は変わって台座の上にクリムゾンシリーズを置き、光線を当てたり、火花を散らして解析しているエフィ博士。
エフィ心の声:クリムゾンシリーズをギガラーサーに搭載すべく解析を進めているけど、一筋縄では行かないわね。変換装置は不完全だったわ。
エフィ:アイリスさんも力を貸してね。
アイリス:はい、わたくしに出来る事なら何なりと☆
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