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・格納庫にある未完成のスーパーロボット・ギガラーサーが映し出されるウインドウを操作する。
心の声エフィ:ホーミングミサイルやバルカン砲などの射撃武器は充実してきたけど、いかんせん、格闘武器が無いのが目下の問題だわ。
格闘管制でメインパイロットのラサ君は剣道部員だから、剣を持たせてあげたいのだけど、鉄製ではギガラーサーの出力で振るえば一撃で折れてしまう。
チタンなどの合金やセラミックも試したけど、全部、ギガラーサーの出力には耐えられなかった。
・再び画面は切り替わり、【江布衣研究所】という看板のある金属製のドームのような建物の自動ドアを潜るラサとアイリス。
ラサ:エフィ博士‥‥居てまっかー? ぜぇ、はぁ‥‥。
・空中にウインドウが開かれて、レンズの大きな黒縁眼鏡が似合う白衣姿、年齢不詳の超美人が映る。
少し茶髪に染めた三つ編みのおさげが二つ。身長165センチ。
エフィ:あら、ラサ君。今日はどうしたの? マナミちゃん以外の女の子を連れてくるなんて、後で、どうなっても知らないわよ?
心の声ラサ:マナミっちゅーのは幼馴染や。こ、恋人とか、そんなんとちゃうで‥‥?
今日も超美人のエフィ博士。‥‥世の中の男は見る目ないなぁ。
俺が、もっと大人やったら、絶対告白するで‥‥ってカンジの憧れの人やな。
ちゅーかやなぁ‥‥その、恋‥‥してるんや。って、恥ずかしい事、言わすなや!
ほとんど研究所に詰めとるから出会いが無いんかもしれんけど。
アイリス:エフィ様ではありませんか、お久しゅうございます。
・深々とお辞儀をするアイリスさん。
エフィ:私を知ってるの‥‥? はっ、確か古文書に‥‥ラサ君、その盾と刀を魅せて。
心の声ラサ:[見せて]ではなく[魅せて]やねん。ただ見るんやない。そこには魅了するほどの物を期待する言葉なんや。
・慌てて入り口まで駆けてくるエフィ。
ラサ:えらい重たいんで気ぃつけてな、エフィ博士。
エフィ:ふふふ、こんなこともあろうかと!
・白衣を翻して腰のボタンを押すと、背中からウネウネと機械の腕が出てきて盾と刀を掴む。
エフィ:これは‥‥アイザス王国将軍の【深紅の風クリムゾンウインド】だわ!
アイリス:はい、ラサ様は将軍で御座いました。わたくしと駆け落ちなさって‥‥きゃー☆
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