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猫は誰にも最期を見せないという話だが、目も耳も利かなかったからだろうか、ドラは家の軒先で死んでいた。
春先のとてもうららかなある日のことで、眠るように死んだドラのことをチョビヒゲが鳴きながら舐めていたそうだ。
台所から居間に移動して、、、
いつの間にか僕は眠っていたようだ。
「もうすぐご飯でぎるがら」
そう母に起こされた。
いつまでも子供扱いだと、少し苛立った。
すると、何か傍に温もりを感じる。
見ると僕に寄り添ってチョビヒゲが寝たいた。
チョビヒゲを起こさないようにして、軽く撫でる。
「今、行くよ」と、僕は起き上がった。
(了)
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