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「んなわけないじゃん、やめてよ! だーれが、あんなラグビー馬鹿! 私が好きなのはねぇ、細マッチョでイケメンちょいSな王子様タイプなの。倫子だって知ってるでしょ」
「そんなこと言いながらも、なんか最近仲良くなってんじゃーん」
鏡に向かって真剣な顔つきでビューラーで睫毛をくるんとカールさせてから顔を上げ、うりうりぃーっと肘で押すような仕草で倫子が調子づいてくる。ここはちょっと、脅しておくか。
「誰のせいで、そうなってると思ってんのよ!
とぉーもぉーこぉー、もう一緒に待っててやんないよぉ!!」
眉を寄せ、倫子を睨み上げる。
「うわっ、ごめんごめんっっ!!もう言いません言いません言いませんからぁーっ!! お願いします、付き合ってよー!!」
「どぉしよっかなぁー」
倫子は片睫毛だけ上がった状態で私に向かってビューラーを持ったまま両手を合わせた。
ふふっ、かなり動揺しておるな、よしよし……
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