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 ゲリラの後について、洞窟の入り口に足を踏み入れると。洞窟の中には、天井近くにある程度の間隔を開けてライトが灯されていたが、確かに足元にいくに連れ明るさは陰っており、凹凸の激しい地面は気を付けて歩かないと躓いてしまいそうに思えた。真理愛は前を行くゲリラの背中と、足元の起伏を確かめながら、慎重に歩を進めていた。  しばらく歩くと、洞窟の前方が明るくなって来た。このまま地下深くへと潜っていくのかとも思ったが、どうやらこの洞窟はトンネルのようなものらしい。真理愛は少しだけほっとしながら、光が差し込む方へと歩き続けた。  短いトンネルのような洞窟を通り抜けると、再び広場のような場所にたどり着いた。広場といっても、四方を山肌のような斜面に囲まれており、小さめの盆地のような地形だった。そしてその斜面に沿って、階段や細い道が幾重にも作られており、何人かの人影がそこを行き来しているのが見えた。  盆地の平面と言える地面には、たくさんのテーブルが並んでおり、その上に野菜や果物などが乗っていて、テーブルを挟んで人々がそれらをやり取りしているようだった。さながら、山肌に囲まれた小さな市場といった様相だった。 「さあ、こっちだ。離れるなよ」  目の前に広がる見慣れぬ光景を、ついつい眺めてしまっていた真理愛に、前を歩いていたゲリラが声をかけた。洞窟から出て、ゲリラに囲まれながら山肌沿いに歩く真理愛を、「市場」にいる人々もまた、物珍しそうに見つめていた。
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