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次第に頭がボンヤリとし、瞼が重くなり、意識が落ち込んでいくのがわかる。
――――――――――――――――――――
宇佐美の様子をモニターしているトレーラー内にて。
「上原宇佐美君の意識が途絶えました」
義晴がモニターに目を向けると、宇佐美が静かに寝入っているのが見えた。
「続いて気体ケーブルのコネクトを確認」
宇佐美が吸ったガスには催眠効果の他に、機体と人体をリンクさせるためのコネクターの役割があった。
気体でできたチューブが体内に入り込んで、直接脳や筋肉に繋がったといえばわかるだろうか。
「ハミルトンとのリンク完了しました。上原宇佐美君、覚醒します」
ヘルメットの目の部分、アイシールドの奥に隠された瞳が静かに光る。
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目が覚めて最初に感じたのは眩しいだった。
次に自分がハミルトンに乗っている事、またその操縦システムを思い出した。
(確か自分の身体のように動かせるんだっけ)
試しに右腕を動かそうとする、しかし腕が何かに縛られているのか一向に動くことはない。
(そういえばハンガーに掛けられてるんだった)
つまり自分は今拘束されているようなものだ。
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