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枦夢と同じくクォーターラインまで下がってスタンバイする。流石にフェイントは真似できない、ではブースターはどうだろうか。
「えっと、通信、トレーラー」
他のラガーマシンと違ってハミルトンの場合は、音声で様々な機能を開く事ができる。今回はそれで通信を開いてみた。
そして義晴が通信にでた。
「ふむ、何かの」
「えっと、ブースターて使えますか?」
「ブースター起動て言えば使えるぞ」
「会長!!」
「わかりました」
通信の向こうでオペレーターの慌てた声が聞こえてきた。
もしかしたら危ないのかもしれない。
しかし、速く走れる魅力の前では塵に等しいゆえに、宇佐美は頭を振って気を取り直した。
「ブースター起動」
背中からガションと大きな音が聞こえてくる。背中に折りたたんであったブースターが展開したのだろう。
もれなく宇佐美の視界にブースターの起動カウントダウンが始まる。
合わせて走り出す。走りながらカウントダウンを確認。
……3
……2
……1
点火、枦夢の時と同じく噴射炎が勢いよく燃え盛ってハミルトンに驚異的な加速を与える。
ブースターの加速は凄まじく、ほとんど宙に浮いてるかのよう。
否、
実際に浮いていた。
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