EP1 Preparation Start ⑤

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 上半身を上手く固定出来なかった宇佐美はそのまま前のめりに倒れ込んで、顔面を地面に擦り付ける。  それでも尚衰える事のないブースターの勢いは、その状態でガリガリと頭を地面に擦り付けながら進んだ。    生身なら死んでいた。   「おい、大丈夫か?」    枦夢が心配している。   「大丈夫です! 今のでコツは掴みました」   「そ、そうか」    気を取り直して。    2回目、コツを掴んだという言葉は嘘ではなく、今度は危なげなく安定機動に入った。時速80kmを超えて90km、高速で駆け抜ける赤い影はもれなく黒いラガーマシンとの距離を詰めて、転んだ。   「ブースターはやめた方がいいんじゃないか?」   「そうします」    素直に枦夢のアドバイスに従い、3回目。  時速80kmの高速、先程の枦夢と同じくらいの速度に達した宇佐美はそのまま距離を詰めて、あわやぶつかるというところで左前に跳んで通り抜けようとする。    しかし枦夢はそれをあっさり右手を伸ばしただけで捕まえてしまう。   「初めてにしてはいい動きだ、次は少しフェイントをいれてみるか、できるか?」   「はい、小学校の頃バスケでやった事あります」   「よし」    4回目。     
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