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彼女達が代表で来ているだけなのかもしれない。そう思おうとしたのだが、その願望は義晴にあっさり砕かれてしまう。
「おらぬよ、ここにいる3人だけじゃ」
「えっ!? もしかしてラフトボールて3人でもできるんですか?」
微かな望み、しかし。
「いや最低でも13人は必要じゃの」
つまりあと10人足りない。
「最近できた新しいチームじゃからのフォッホッホ」
笑い事ではないと思うのだが、義晴は気にしていないのか、そのままフィールドを去っていった。
振り返る。
「自分は語りたいんすよ、ハイオクよりも軽油の方が美味しいと!」
「どうでもええわ!!」
まだコントを続けていた。
恐ろしい事にクイゾウとかいうロボット、ガソリンの種類は問わないらしい。バイクなのに、軽油を飲むのか。
「大丈夫かなぁ、これ」
予想外にも宙ぶらりんな状況である事を理解した宇佐美の心には、先行きへの不安が付き纏うようになった。
そしてスマホには、母から「お父さんの自慰用のティッシュ買ってきて」というメッセージが届いていた。
すこぶるどうでもいい。
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用語解説
タッチダウン……ボールを持ってエンドラインを超えること。
ラフトボールの花形である。
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