40人が本棚に入れています
本棚に追加
最初の一言が「あの宇佐美が女連れだと!?」と目を剥いて言うほどに衝撃だったらしい。
それはともかく、宇佐美としては後ろが気になって仕方ない。
宇佐美の後ろの席に座るのは武尊、そしてその隣にクイゾウがいる。
「なんでロボットが教習所きてんねん!!」
突如武尊のツッコミが教室に轟く。おそらく、誰もが皆ツッコミを躊躇っていた事を渾身の思いで叫び尽くした。
ほんとに、この場にいる全員がツッコミを躊躇っていた事だ。
「そりゃ、ラガーマシンに乗るために免許がいるからっすよ」
あっけらかんとクイゾウ……もとい奏が言った。
「ちゃうねん! ワイが聞きたいのはそうやないねん!!」
武尊の慟哭はもっともである。
「七倉さん、それで来るの逆に凄いよ」
「ういっす、でもこの姿の時はクイゾウと呼んでほしいっす」
「……さいですか」
――――――――――――――――――――
教習所に参加している生徒は全部で11人と1台。1台とは勿論クイゾウの事だ。
初日はラガーマシンに関するルールや法律の説明で終了した。
2日目からいよいよ操縦に関する座学訓練。
「よし、ラガーマシンを操縦する上で意識しなければいけない事はなんだ? 答えてみろ枝垂」
「俺か……」
最初のコメントを投稿しよう!