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「真人さん・・・」
『美友さん? 奈々はいるのか?』
「うん・・・いるよ。一緒に遊んでた・・・」
『大丈夫か?』
「元気だよ。声聞かせるね」
『違う、君だよ。君は大丈夫か?』
「奈々ちゃん、パパだよ。電話に出て」
真人の言葉を無視して言うメイヨウの後に、
「なぁにパパ」
と電話を代わる奈々。
『おー奈々。美由紀お姉ちゃんと遊んで待っててね。パパとママが迎えに行くからいい子にしててねー』
「うん。でもみゆきおねえちゃんじゃないおねえちゃんだよ」
『え? じゃあそのお姉ちゃんと待っていてね。代わってくれる?』
「はい」と電話をメイヨウに渡す奈々。
「今マンションにいるから・・・」
『分かった。奈々を頼むね。分かるんだね、麻美さんじゃないこと』
「うん・・・。ごめんなさい、真人さん」
『いいんだ。じゃあ直ぐ行く』
電話を切った真人。
(美友さんが調査に行った斎藤さんたちと会わなければいいが・・・)
嫌な胸騒ぎがしたが、友里と落ち合う自宅へ自転車で目指した。
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