友達の恋人(その5)

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友達の恋人(その5)

修一とバイクの話しをするのが僕の楽しみだった。しかし今はひろ子の話しばっかりだ。恋とは何と不思議なんだろう。昨日より今日、今日より明日はきっと恋でいっぱいである。ひろ子の長い髪の毛。学校でもひろ子が修一にお弁当を作って昼休み一緒に食べているそうだ。もう修一は感極まって食べることができなくのは通り過ぎて美味しく頂いている。登校時も下校時も一緒に自転車で通学している。僕は二人の通学しているのを見た。二人とも大きい声で話をしている。笑い声度々する。何か修一が大人に見えるのは僕が女性を知らないせいだろうか。うん。多分そうであろう。二人の自転車の後ろで自転車に乗る僕は何にもない空っぽの人生だ。僕も恋をしようと思った。しかしどうやって。奥手な僕にいつか恋の咲く桜のような時が来るのを信じていた。
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