終わりのはじまり

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「確かに・・・言ったけども・・・」 「まぁまぁ、どのみち志織はマネジャーやる気だったんだからいいじゃんっ!さぁ、行こうぜ!練習始まっちまう!」 「えっ!?今からっ!?」 驚いたのも束の間で、志織は木下に引っ張られるまま体育館に連れて行かれてしまった。 「チースッ!スーパールーキー木下優也、女子マネを引き連れて、只今参上しました!」 木下は、体育館のドアを開けながら開口一番に言い放った。 一斉に注がれる視線。 その中に、彼女はついに見つけてしまった。 「・・・驚いたな」 彼女と視線を絡めて、目を丸くしている人が一人。 彼が、そこにいた。 「まさかうちの生徒だったとは思わなかった・・・」 七瀬はゆっくりと志織へ近づき、不意に伸ばした手で彼女の髪を優しく撫でた。 「あの二人どういう関係だ?」 「もしかしてすでに出来てんのかな?」 「ちょっ・・・七瀬さん・・・!」 七瀬の突然の行動と、周りから聞こえてきた声に、志織の頬が真っ赤に染まった。 「あっ・・・悪いっ!・・・つい・・・」 彼自身も無意識の行動に驚いていたようで、照れを隠しきれない様子で手を引っ込めた。 「おいおいキャプテン!練習中だぜぇ?」 見つめ合う二人を茶化すように三年の武藤が七瀬の背中を小突いた。     
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