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ちょっと太り気味のまん丸三毛猫が毛繕いをしている。しばらく毛繕いをし、途中でやめ舌をしまい忘れたまま、のんきに寝始めた。
「この舌だしっぱなしが、みけ候補者の癖で、可愛いと評判なんですよ」
「そ、そうですか。あの……つかぬ事を伺いますが、なぜ市長は猫なんでしょうか? 他の動物では駄目ですか?」
山田は腕を組んで少し悩んだ後こう言った。
「市長といえば権力の象徴です。これを犬がやったら『権力の犬』となって嫌な感じになりますが『権力の猫』だったら間が抜けてて可愛いじゃないですか」
「そ、そうですか。では以上肉球市からのレポートを終わります」
山田の猫バカまっしぐらな一言に堺は脱力した。しかし1日レポートして感じた事は、猫が上司というのもほんわかして悪くないという事だった。
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