それは恋のはじまりでした。

4/4
前へ
/4ページ
次へ
 私はここで、頑張っているんだよって、誰かに認めて欲しかった。  誰かに見て欲しかったの。  見てるよって、言って欲しかったの。 (あぁ、わたし)  それを貴方が言ってくれた。  本当は貴方が見ていてくれた。  貴方がずっと、ずっと―――― (ちゃんと見てもらえてたんだ)  金森は目の前にある肩に額を押し付け、またポロリと滴を零しながら、 「あり、がとう」  小さくそう、呟いたのだった。 Look at me. (今度は私が貴方を見ていても、いいですか?)
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加