5人が本棚に入れています
本棚に追加
こんなに近くに綺麗なライの顏があって──呼吸を忘れた。
「うん、きらきらしてるな。星があるみたいだ」
まだ夕陽の放課後で夜は早い。
「……ライも、目、ぎらついてる」
「ふふっ、そうさ。今からロウを喰うからな──」
「──え」
と、言う間に、胸倉を掴まれた俺はライに引き寄せられて、喰われた。
口の、とこ。
瞬間、離されてもまだ近い距離で目がぶつかる。
「……毎度毎度、どうして私が付き合ってあげてるのか少しは考えろ。馬鹿ロウ」
そう言ったライは、きらきら、赤く、女の子の顏で微笑んだ。
やばい、喰われたのに、俺、胸んとこ、掴まれた。
やったぁ、って感じの。
「──ああああ、あの、俺──」
最初のコメントを投稿しよう!