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プロローグ
2×××年。
日本。
自由を求める気運はとどまることを知らず、
ついに人類は性別を選択できるまでになっていた。
っていう堅苦しい始まりだけど、
この話は本格的なSFじゃない。
これは私の青春の記録だ。
簡単に説明すると、
私たちのご先祖様は進歩した科学技術を使って遺伝子を操作することに成功した。
それによって私達は生まれる前じゃなく、
後に自分の意思で性別を選べるようになったの。
でも、
何回も選べるわけじゃないわ。
性別を選べるのは、
一度きり。
その性別を選べる時期を、
私達は「第二次性徴期」って呼んでる。
「第二次性徴期」は大体10~15歳頃にあって、
それまでは私達は男でも女でもない。
といっても見た目に男っぽい、
女っぽいはあるし、
大体その性別のまま大人になる人が多いわね。
で、
ちょっと言いにくいんだけど、
第二次性徴期に入る前までは私たちには性器が付いてないの。
トイレはどうするのって話だけど、
これはご先祖様がうまくやってくれて、
へそからできるようになってるわ(水分の方はね!ガスとかモノとかはおしりからよ)。
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