なんともなぁ……

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 保健所が用意した室内には沢山の犬や猫たち、 そして、保護をして大切に育てている飼い主の人達がいた。  娘は、ゲージの奥で震える白猫の前で立ち止まっていた。  その猫は、母猫と5匹の子猫がいたところを保護され、 助けた時には2匹の兄弟はカラスにやられていたらしく、 他の兄弟と丸まり肩を寄せ合っていた。  命を預かると言う事は、決して簡単な事ではない。  幼き頃看取った飼い犬の姿を思い出した。 子供は3人欲しかった……。 そして、犬を飼うのが夢だった。  しかし、生活の事を考えると2人が限界に感じ、 3人目や犬なんてとても――。 でも今は、小さな命を、 3人目の子供として育てたい 我が家に迎え入れよう。 それは、 犬でも、猫でも関係なかった。  男は室内にいる沢山の犬や猫たちを目にし、 忘れていた気持ちを取り戻した。
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